ニキビ|clila疾患情報

目次
ニキビとは
原因
症状・診断
相談の目安
対策・治療

 

ニキビとは

ニキビは尋常性ざ瘡という皮膚の病気です。多くは、皮脂の分泌の多い顔面、胸、肩、背中にでき、黒ニキビ、白ニキビ、赤ニキビ、囊腫、ときに膿瘍などの隆起が現れます。

主にニキビは思春期にできますが、特にアンドロゲンというホルモンの分泌が盛んになることで皮脂腺が刺激され皮脂の分泌量が過剰になるからです。20代前半からなかばまでに、ホルモンの分泌が低下しにきびの改善もしくは消失します。しかし約4割の女性ではニキビが残ることがあります。

大人のにきびは年齢とともに変化する肌質や生活習慣、化粧品、ホルモンバランス、ストレスの変化などの刺激が関連していることが多いです。思春期のときは皮脂分泌の多いTゾーンにできやすいですが、大人のニキビは頬、アゴ、口周りなどにニキビができることが多いです。頬やアゴ、口周りは皮膚が乾燥しているのでニキビはできにくそうと思われるかもしれませんが、乾燥していると皮膚は硬くなり毛穴が詰まりやすくなっています。

にきびは冬に悪化し、夏によくなることがありますがこれは日光による抗炎症作用のためと考えられています。

 

原因

皮膚の細胞や細菌、乾燥した皮脂などが毛包(毛髪が生えてくるところ)を塞ぎ、皮脂が毛穴から外にでられなくなることで生じます。

 

症状・診断

ニキビは顔面、首、肩、背中、胸の上部によくできます。

炎症を伴わないニキビ(黒ニキビ、白ニキビ)と炎症を伴うニキビがあります。

 

ニキビの種類

黒ニキビ(開放面皰):毛穴が開いた状態のニキビ、古い角質が正常に除去されずに毛穴に溜まっている状態

白ニキビ(閉鎖面皰):毛穴に皮脂や角質が溜まっている状態

赤ニキビ:アクネ菌は健康の皮膚でも生息している細菌ですが、毛包がつまると過剰に増殖します。この細菌が皮脂を分解し皮膚に刺激を与える物質をつくりそれにより炎症が起きた状態。

化膿したニキビ(膿疱):赤ニキビの炎症がさらに進展したもの。放置すると痕になる事が多い。炎症が深い部分にひろがると囊腫→膿瘍となることもあります。

 

ニキビの度合い

軽度:黒ニキビ、白ニキビが少数(20個未満)、または小さな軽い赤ニキビが同程度見られる場合。

中等度:黒ニキビ、白ニキビ、赤ニキビ、膿疱が多くなる。

重度:非常に多くの黒ニキビ、白ニキビ、赤ニキビ、膿疱または囊腫のいずれかがみられる。囊腫が5つ以上でき、皮膚の下で融合し膿瘍を形成することもある。

 

軽度の場合は瘢痕をのこさず治ります。しかし、吹き出物を潰したりすると炎症を悪化させ皮膚の傷がふかくなるためニキビ跡が残りやすくなります。重度のニキビでは囊腫や膿瘍が瘢痕になることがよくあります。

ニキビとにた病気には酒さ、ステロイドざ瘡などがあります。

 

相談の目安

ニキビは悪化させてしまうとニキビ痕が残ってしまうことがあります。ニキビはほとんどのひとでスキンケア、生活習慣、お薬での治療等でよくなる病気です。美容上の観点からニキビが気になる程度に個人差がありますが、ニキビが少しでも気になる場合は皮膚科を受診して早めに治療を開始されることをおすすめします。

 

対策・治療

まず大切なのは食事を含む生活習慣とスキンケアです。ニキビには特定の食品(チョコレートや乳製品、高糖質食等)がニキビを悪化させるという報告は今の所ありません。体は食べたものの影響を受けます。バランスの取れた食事を心がけましょう。睡眠不足やストレスがニキビの悪化の誘因になることはあります。

 

スキンケアについてです。ニキビは毎日洗浄すべきですが、1日2回程度にとどめましょう。必要以上に洗顔をしたり抗菌石鹸やスクラブ入り石鹸を使用しても効果が増すわけではありません。むしろ皮膚をこすったりする刺激によりニキビが悪化することもあります。しっかりとあわ立てて皮膚をこすらないように泡で洗いましょう。石鹸のすすぎ残しも悪化の誘因になることがありますのでしっかりとすすぎましょう。

ニキビがある場合にもある程度保湿は必要です、乾燥によりニキビが悪化することもあるからです。オイルや油分の多いクリームはときに毛穴を塞ぎニキビの悪化の原因になることがあるので適度な保湿にとどめましょう。

ニキビを潰すことは面ぽう圧出法といって皮膚科では炎症のない黒ニキビ等に行う場合もあります。黒ニキビに対しても皮膚科では器具を用いて行いますし、炎症のあるニキビに対して力任せにしたりすると皮膚にニキビ跡を残す可能性が高く、自分でやるのは控えましょう。

メイクについてはオイル性の化粧品によりニキビが悪化しやすいとされ油分をあまり含まないもののほうがいいでしょう。できれば低刺激でかんたんに洗い落とせるノンコメドジェニックな化粧品を使用するほうがいいでしょう。

 

ニキビの治療に用いる保険適応となっているお薬には直接ニキビに塗布する外用薬と内服薬とがあります。

外用薬は主に以下になります。

  1. アダパレンゲル(デフェリンゲル®):毛包の角化パターンを正常化する
  2. 過酸化ベンゾイル(ベピオ®):ニキビの原因となる細菌に対して殺菌作用があり、さらにピーリング効果がある。
  3. 過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン(抗菌薬)(デュアック®):②に抗菌薬があわさったもの。
  4. アダパレン+過酸化ベンゾイル(エピデュオ®):②があわさったもの
  5. 抗菌外用薬(アクアチムクリーム®、ダラシンゲル®、ゼビアックスローション®)

 

内服治療薬としては抗菌薬、漢方薬、ビタミン剤等あります。

 

軽症の場合は主に上記外用薬を単剤もしくは2剤を組み合わせて治療を行っていきます。中等症から重症の場合はさらに内服抗菌薬を追加して治療することもあります。アダパレンや過酸化ベンゾイルは特にニキビの再発予防にも効果があるとされしばらく継続する場合が多いでしょう。抗菌外用薬、内服薬については耐性菌といって抗菌薬が効かない細菌を生じるリスクが有るので主治医と相談しながら治療を行いましょう。漢方薬やビタミン剤等は補助的なものですがときに治療に追加されることもあります。

 

その他にも美容皮膚科等で保険適応外の治療としてケミカルピーリングや光治療、レーザー治療等があります。ケミカルピーリングは日本皮膚科学会のガイドラインにおいて黒ニキビ、白ニキビ、赤ニキビ、ニキビ痕に対して選択肢の一つとして挙げられています。光治療やレーザー治療に関しては保険適応外となり、美容皮膚科ではそれぞれの基準で治療を行っています。ニキビはニキビ跡になってしまっても治療は可能ですが保険適応外の治療が多く、時間と費用を要します。

 

参考文献

日本皮膚科学会 尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017

MSDマニュアル 家庭版、プロフェッショナル版

American Academy of Dermatology Guidelines of care for the management of acne vulgaris

日本ざ瘡研究会 Q&A

 

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